転職活動を始めた当初、41歳・非管理職という条件でどこまで通用するのか、正直不安でした。
そして始めてみて痛感したのは、「40代の転職は想像以上に厳しい」という現実。
それでも、挫折を繰り返すうちに、書類や面接の中で少しずつ「表現のコツ」が掴めていきました。
この記事では、実際に体験した応募から面接までの過程と気づきを書きたいと思います。
書類通過率5〜10%という現実
前回の記事で触れましたが、私の転職活動は「ビズリーチ」への登録からスタートしました。
ビズリーチでは、企業の採用担当者から直接連絡が来ることもあったのですが、
「あなたの経歴と希望にマッチした求人をご紹介できます。」という形で、転職エージェントから連絡が来ることも多かったです。
ビズリーチ経由で転職エージェントに登録するといった形ですね。
だいたいどのエージェントでも同じような流れになると思うのですが、
担当エージェントと面接を通してキャリアや希望条件の確認をした後、1番最初は大量の求人を紹介されます。
その後はマッチした求人が出たときに紹介されたり、自分で検索して応募依頼をするといった流れです。
最初に登録したエージェントの担当者から言われたのは、
「書類通過率は5〜10%ほどです。だからまず最初に最低でも20社は応募してください。」という現実的な数字でした。
20社となると、求人を吟味する、というよりも「ちょっとでも興味があればまず応募してみる」という形になるかと思います。
手当たり次第という感じでちょっと嫌だなあ…と思ったのですが、ここは素直にその通りにしました。
(最終的な応募数は40社を超えました)
結果は予想通り、9割が書類落ち。
「覚悟していたし、志望度高くないところばかりだけど、それでも落ち込む」
—これが正直な気持ちでした。
応募書類の添削を通じて気づいたこと
履歴書・職務経歴書の添削は、エージェントごとにしてくれます。
添削の内容はそれぞれ異なり、特に印象に残ったエージェントからはこんなアドバイスを受けました。
「応募数の多い企業は、職務経歴書か履歴書のどちらかしか目を通さないことがあります。
だから、自己PRになることは両方に入れておきましょう。」
この一言で、書類の作り方が変わりました。
それまでは履歴書と職務経歴書を別物として書いていましたが、「どちらかだけを読まれたとしても自分が伝わる構成」に整え直しました。
職務経歴書の冒頭で“人となり”を伝える工夫
具体的には、職務経歴書の冒頭に「興味を引く導入文」を入れることにしました。
例えば、大学時代に今の業界に興味を持ったきっかけや、働く上で大切にしてきた考え方などです。
数字や実績だけでなく、「なぜこの業界を志望したのか」「どんな想いで働いてきたのか」が伝わるようにしました。
当初は職務経歴以外のことを冒頭に書くっておかしいのでは?と思ったのですが、この変更で書類通過率が上がったような気がします。
今思うと、なのですが、目に見える華やかな経歴がない場合、こういった部分が大切なのではないか、と思います。
応募を重ねて見えてきたこと
とはいえ、なかなか内定は出ず、書類通過しても1次面接で落ちる…ということもありました。
落ちてばかりいると、どうしても「通ればどこでもいい」という気持ちになってきます。
「どこでもいいから内定が欲しい」という気持ちが強くなり、企業が欲しいであろう人材として、背伸びをして選考を受ける、という状況が続きました。
経歴を偽る、というわけではなく、企業が欲しそうな答えを返したり、
向いていない(できるけど、ストレスがたまる業務)も「得意です!」と答えたり…ということが続きました。
けれど、通過しない応募を繰り返すうちに、「本来の自分を偽って、軸を持たないまま応募しても届かない」 ことに気づきました。
どんな職場環境で働きたいのか。
どんな価値観を大切にしたいのか。
結局、ここが大切なのではないかと思います。
特に私の場合、現職に待遇面での不満はなかったため、選考側にとっても
「なぜこの人は転職を考えているのか」
という部分は重要だったのだと思います。
以前の転職は転職したい理由が明確だったの、転職でこの悩みを感じたのは初めてでした。
地方から東京へー転職体験記 #1
また、もう1つ気づいたのは、「背伸びをしても意味がない」ということです。
仮にそれで受かっても、入社後もその「背伸びをした理想の自分」を演じ続けることになると気づきました。
それなら、転職せず、現職のままでもよいのでは…?
そんな当然のことも、見失っていました。
落ちた面接も次につながる
そうは言ってもやはり面接で落ちることが続くと、心が折れそうになります。
志望度の高かった企業の2次面接で落ちた時には、「あと1つだったのに…ここまできて…」と落ち込みました。
そんなときに、エージェントから言われた言葉があります。
「2次面接まで進んだ経験のある方は、その後の内定までが早いんです。」
その言葉どおり、面接経験を積むごとに「話し方の癖」や「伝える順番」が磨かれていきました。
そして先ほど書いたように、「過度な背伸びをしない」ことの大切さにも気づくことができました。
落ちた面接も無駄ではなく、次の自分を整える練習の場になっていたと思います。
まとめ
40代の転職活動は、数字だけを見れば厳しい現実です。
でも、書類の書き方や面接の姿勢を少しずつ工夫することで、確実に前進できました。
・エージェント添削を活用して書類を磨く
・履歴書/職務経歴書の両方に自己PRを入れる
・職務経歴書の冒頭で“人となり”を伝える
・背伸びしすぎない面接を心がける
この4つを意識できるようになってから、選考が通り始めました。
そしてこの「等身大の姿勢」が、内定につながることになります。
そちらは次回の記事で書きたいと思います。



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