転職活動を始めてから数ヶ月。
書類の通過率は10%にも満たず、面接で落ちるたびに「もう無理かもしれない」と思ったこともありました。
それでも最終的に内定をいただき、入社を決意した企業の選考は、これまでで一番自然体で臨めたと感じています。
この記事では、40代・非管理職の私がどのようにして採用を勝ち取り、
たくさんの迷いの中でどう決断したのかを振り返ります。
背伸びをやめたら通った
これまでの面接では、理想の自分を演じようとして空回りしていました。
けれど、内定をもらった企業では、力を入れずに臨むことができました。
それまでは
「私はこんな成果をあげました!(でも、本当にストレスフルでした…)」
「こんなことができます!(でも、好きでも、得意でもありません…)」
といった感じでした。
そうやって理想の自分を演じて、背伸びをした結果、確かに1次選考を通過できた企業もあったのですが、
「…これ、内定もらえても…ずっと背伸びして、ギリギリの状態で仕事しなきゃいけなくなるんじゃないかな…」
という不安もありました。
そして、そんな内面を見透かされたのか、二次面接は通らない…ということも。
そんな中、「ここなら自分らしく働けるのでは?」と思える素敵な企業と出会うことができました。
何としても内定がほしい!と思ったのと同時に、「この企業の選考は、等身大の自分で臨みたい」とも思いました。
自分らしく働けると思った企業だったからこそ、背伸びした自分では意味がないと思ったからです。
その選考の中で、ある面接官の方からこんなことを言われました。
「最終的にどんなご縁につながるかわかりませんが、お会いできて本当に良かったです。」
なぜかはわかりませんが、「あ、これは社交辞令ではないな」と感じることができました。
そして、面接官のその一言で、「飾らなくてもいい」と心から思えました。
背伸びをやめた瞬間に、評価された。
この経験が転職活動の大きな転機になりました。
そして、この企業から内定をいただくことになります。
評価されたのは「社風とのマッチ」と“人としての姿勢”
内定をもらえた企業では、経歴だけでなく「社風とのマッチ」「調整力」「責任感」など、人としての部分を高く評価してもらえました。
スキルよりも「どんな思いで、どう生きてきたか」を見てくれる企業だと感じ、「この場所で働きたい」と思えました。
大手ではないけれど“相性の良い”エージェントとの出会い
その企業を紹介してくれたのは、大手ではない中規模のエージェントでした。
ビズリーチ経由で声をかけてくれたのですが、最初のメッセージから、
担当者が私のプロフィールを細かく読み込み、ピンポイントで声をかけてくれたことが伝わってくる内容でした。
紹介された求人は、まさに自分のスキル・価値観・希望に合ったもので、
「これは私にスカウトをくれた理由がわかる」と感じました。
求人の量ではなく、“人を見て紹介してくれる”ことの大切さを実感しました。
内定後に迷った理由
ただ、内定をもらったときには、正直すぐに「ここに決めよう」とは思えませんでした。
理由は、いくつもありました。
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ベンチャー企業であること
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年収が現職より約1割ダウンすること
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福利厚生は現職のほうが充実していたこと
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職務内容に曖昧さがあり、キャリアイメージを描きにくかったこと
現職は、とにかく安定していて、待遇面は満足していました。
それでも、「このままでいいのか」という迷いがあり、転職活動を始めたのですが、
いざ内定をもらうと、やっぱりいろいろな迷いが出てきてしまったのです。
オファー面談で感じた“納得”
内定をもらった後、私はエージェントを通じてオファー面談を依頼しました。
「印象が悪くならないか」と心配でしたが、どうしても気になることを確認せずにはいられませんでした。
職務範囲、評価制度、会社の今後の方向性――気になる点をすべて質問しました。
結果、面接時よりもずっと具体的に話してもらい、不安が少しずつ解けていきました。
「自分を偽って転職したくない」
そう思って踏み込んで話を聞けたことで、最終的には「納得して決める」ことができました。
決め手は“最低限の条件”と“ビジョンへの共感”
オファー面談を経て、最終的に転職を決めた理由はシンプルでした。
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年収は最低限度のラインを保てていた
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会社のビジョンや目指す方向に共感できた
条件だけで選ぶなら現職のほうが上でしたが、
「自分がどう働きたいか」「これからどう生きていきたいか」を考えたとき、納得できる方向がこちらだったのです。
「等身大の自分」で得たオファーだから大丈夫だと思えた
もうひとつ、決断の後押しになったのは、
「このオファーは、等身大の自分を評価してくれた結果だ」という実感があったからです。
飾り立てた経歴でも、理想を演じた結果でもなく、
素の自分を客観的に見たうえで評価してもらえた。
だからこそ、入社後も無理せず働けると思えたのです。
今決めなければ、次はないと思った
最終的に決断できた理由はもう1つあって、それは「今を逃したらもう転職は難しい」と感じたことです。
この先もう一度挑戦するとすれば、きっと現職で管理職経験を積んだ後になる。
しかし、それは現実的にも心理的にもハードルが高く、正直、自分には合わないと感じていました。
「今しかない」という覚悟が、背中を押してくれました。
内定後に支えになった言葉
決意したあとも、不安がゼロになったわけではありません。
そんなとき、キャリアコンシェルジュの方がくれた言葉を何度も思い出しました。
「何が正解か、と考え始めると辛くなります。
自分の選択を正解にしていく努力を続けましょう。」
この言葉で肩の力が抜けました。
「完璧な答えを探すのではなく、自分で正解にしていけばいい」
そう思えたとき、ようやく迷いがなくなりました。
転職活動を通して学んだこと
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背伸びをやめて、等身大の自分を出すこと
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相性の合うエージェントを見つけること
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正解を探すより、自分の選択を正解にしていくこと
転職活動は、“自分のキャリアを見直す時間”でした。
落ちた面接も、悩んだ時間も、全部が今の自分をつくってくれた経験です。
まとめ
40代・非管理職。
それでも、自分を取り繕わず、等身大の姿勢で臨めば道は開けると感じました。
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条件だけではなく、納得できる理由で決断する
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「今の自分」を評価してもらえたオファーを信じる
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自分の選択を正解にしていく努力を続ける
この3つを意識できたことで、転職は“挑戦”から“納得の選択”に変わりました。
完璧な条件ではなくても、自分らしく働ける場所を見つけられたことが、何よりの成功だと思います。
これが私の転職体験談です。
次回は番外編的に、転職エージェントについて書いていきたいと思います。



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